訴訟・裁判手続きにおける弁護士の役割

日本に司法制度・民事訴訟法の下では、弁護士に限らず、事件当事者が訴訟・裁判を起こすことができます。
仮に、本人が裁判を起こした場合、本人訴訟、という処理を行うことになります。

では、なぜ、弁護士が必要なのか、ということになります。
法律の知識はもちろんですが、代理人、という立場で関わっていくのが弁護士です。
まず、手続きは通常平日の10時~5時の間でしか行われません。
ここに毎回当事者が出頭するとなると、仕事や学校を休む必要性が生じます。
代理人がいれば、本人は出頭する必要はありません(尋問など、当事者の出頭が必ず必要になる期日は除きます。)。また、代理人同士がやり取りすることにより、当時者の都合ではなく、代理人の都合で進行できるため、手続きのスピードが上がる、という利点もあります。

もちろん、法律論になった場合に、専門的知識を持つ代理人同士であれば、建設的な議論ができます。当事者に1から法律知識を教えながら手続きを行うのは中々手間も時間もかかります。
また、民事事件においては、裁判官とざっくばらんな話合いの機会を持つことができる、弁論準備手続き、というものが採用されています。この場では、出頭した人によるプレゼンテーションが行われることになり、法廷とは違う雰囲気で相手方、判断権者を説得していくことになります。
弁護士を使うことで、その中での話合いもスムーズに進み、かつ、裁判官の心証をよくすることで、有利に手続きを進行させることもできます。

刑事事件においては、必要的弁護事件については、弁護人が必要です。
刑事事件は民事事件と異なり、弁護士が被告人の保護者としての立場になります。
刑事事件の相手方は、法律のプロである検察官である以上、被告人にも法律のプロをつけない限り、公平かつ適正な判断はできない、ということです。
その中で弁護人は、被害者への示談であったり、保釈手続であったり、と被告人にとって有利な弁護活動を行っていくことになります。
いかに早く被告人の身柄を開放するか、その上でいかに宣告刑を軽くするか、というところに弁護人の手腕が問われてくるのです。

また、尋問における代理人・弁護人の重要性は民事・刑事問わず認められることです。
どんな尋問をすれば裁判官に響くのか、結果に影響させられるのか、そういった点を熟知している代理人・弁護人をつけることは当事者にとって有利にこそなれ、不利になることはありません。